自律神経失調症で頑固な耳鳴りに悩まされていませんか?
耳鳴りは起こってしまうと防ぎようがありませんし、とても不快で精神的にも辛くなってしまう症状ですね。この耳鳴りはどうしたら治るのでしょうか?
なかなか耳鳴りが治らないという方のために、耳鳴りの治し方を中心に情報をまとめました。
自律神経失調症と耳鳴りの関係は?
自律神経失調症の症状を訴える方の中で耳鳴りに悩むという方もよくみられます。この耳鳴りというのは意外に身近な不調で、人口のうちやく10%~15%程度の人が耳鳴りが時々起こるというくらいのものです。
耳鳴りというと、文字通り耳の異常をイメージされるかもしれません。しかし、多くの耳鳴りの場合、中耳や内耳などに異常がないことが実はほとんどなのです。
しかも、西洋医学では耳鳴りが起こるはっきりした原因はわかっていません。耳などの異常を調べて異常がなかったから、自律神経の問題や精神的な問題ではないか?と推測しているのですね。
でも、自律神経失調症の状態で耳鳴りが起こる原因について一般的に言われている説もあります。
それは、交感神経の働きすぎによるものです。交感神経が働きすぎることで、内耳や中耳といった耳の奥の方やそこから脳につながっている神経のあたりの血流が滞ってしまう場合があります。それによってうまく信号が伝わらなかったり、乱れたりして耳鳴りが起こるとも考えられています。
自律神経失調症で交感神経が働きすぎてしまうのは、ストレスと大きな関係があると指摘されています。だから、よく精神的なもので耳鳴りが起こっているのではないか、というような表現がされるのですね。
参考:自律神経失調症と不整脈の関係とは?治療はどうすれば良いの?
人間はストレスが続いていると、交感神経が活発に働きます。その状態が続くと本来リラックスするようなタイミングでも交感神経が活発なままになってしまうのです。そして、それが部分的にからだの血流を悪くしてしまったりして不調が色々と起きてくるのですね。
治るためにはどうすれば良いの?
自律神経失調症など自律神経の問題で耳鳴りが起こっている場合、自律神経そのものの調子を整えることが一番大切です。
耳鳴りが治る特効薬というものはありませんし、仮にあったとしても自律神経の調子が悪いままだとすぐにまた不快な耳鳴りなどの症状が起こってきます。だから、生活習慣を変えることで自律神経の調子を崩しやすい状態を治すことがポイントになるのです。
自律神経を整える。そう簡単に言われても難しい、と思われるでしょう。でも、日常生活の習慣を少しずつ治していくっことがとても重要なのです。
もともと自律神経の調子を崩しやすいという方もいますが、自律神経失調症の症状を訴える方の中では生活習慣やストレスが主な要因となって体の不調が起きているということが少なくありません。それほど、生活習慣やストレスは自律神経と密接な関係にあるということなのです。
具体的には、次のようなことに気を付けて生活をしてみてください。
- 早寝早起き
- ビタミン類(とくにビタミンC・B群)を意識した食事
- 寝る前のスマホをやめる
- 朝起きた時に必ずシャッター・雨戸・窓・カーテンを開ける
- 夜寝る前のお風呂はぬるめに
- できれば有酸素運動を生活に取り入れる
自律神経を整えていくうえで大切なのが、しっかりと交感神経と副交感神経が切り替わるようにサポートしてあげることです。
そのために、夜強い光を寝る前に浴びない・朝にはたっぷり光を浴びるということがポイントになります。また、神経伝達物質をしっかりと作るためにもビタミンは欠かせません。理想は、ウォーキングなどで呼吸を整える時間を作ることですが、時間がなさそうなら深呼吸を数分間するだけでもよい効果が期待できます。
参考:自律神経失調症になると手足の冷えが出てくる?改善策3つ教えます!
いきなりすべてを完璧にこなそうとするとかえってストレスになってしまうかもしれません。そういうときは、「今日はこれができたのでOK」というように自分の生活習慣で少しでも改善できた面に着目するようにしましょう。
このように生活を整えていっても全く改善されない場合は、他に原因がある場合もあります。病院で症状について相談することをおすすめします。
危険な耳鳴りってどんなもの?
耳鳴りにはいろいろな種類の音があります。
まずは、よく経験する高い「キーン」とした音。この音がしたら即危険、ということではないのですが、脳の出血などの疾患の場合にはこのような音と同時に激しい頭痛が起きてきます。耳鳴りと同時にいつもと違うような頭痛がしたりする場合は、すぐに脳外科などを受診しましょう。
また、突発性難聴でも耳鳴りが起きることがあります。この場合はセミの鳴き声のような音です。突発性難聴は、さまざまな要因で起こりますが放っておいて良くなるものではありませんし、聴力を失う原因にもなります。このような耳鳴りの場合にも早急に病院を受診してくださいね。
低い音の耳鳴りも注意が必要です。これは、メニエール病の疑いがあるからです。この場合には、同時に吐き気やめまいがすることが多く、治りにくい病気といわれています。こちらもストレスが引き金となって起こることがあり、自律神経失調症だと思い込んでしまいがちなのですが、早めに受診する必要があります。
このように、耳鳴りと言ってもいろいろな種類があり、中には命に関わる可能性のあるもの、今後の聴力に影響のあるものなどいろいろなものがあります。いつもと違う様子があったら病院へ行くという姿勢が大切ですね。
まとめ
自律神経失調症の症状では、よく耳鳴りが現れます。
耳鳴りの原因は実はあまりよく分かっていないのですが、耳の周辺の血行が悪くなっていることが主な要因だと考えられています。
症状を治すためには、生活習慣を整えることで自律神経そのものの状態を良くしていくことが必要です。しかし、本態的な原因がある場合はそれではよくなりません。
もし、長い間耳鳴りが改善されなかったり、いつもと違う耳鳴りに加えて他の症状がある場合などは、病院を受診することが必要です。