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パニック障害だけだと思ったら、実は他の精神的な問題を抱えているということも少なくありません。

 

なかには意外と発見することの難しい発達障害を抱えているというケースもあります。しかし、どちらも放置しておいてなおるものではありません。

 

パニック障害と発達障害を同時に抱えているケースについて考えていきましょう。

 

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パニック障害と発達障害が同時に?

パニック障害と発達障害

パニック障害だけでなく、他の精神的な問題を抱えているという患者さんは少なくありません。それは、パニック障害を抱えているから発症してしまったというものもありますし、もともと抱えていた問題を「性格だ」ととらえることで気が付いていなかったというケースもあります。

 

とくに発達障害はご本人も周囲も気が付きにくい問題です。そのせいで見過ごされてしまうことも少なくないといえるでしょう。

 

発達障害の中でもADHDといわれる種類の発達障害の方がパニック障害を抱えるというケースが多いということが知られています。しかも、どちらも放置すると危険なのにはしっかりとした理由があるのです。

 

ADHDについて簡単に説明すると、「うっかりが多い」・「落ち着いていられない」・「衝動的になりやすい」という3つのポイントがキーワードになります。

 

そして、少し話が変わりますが、パニック障害の発作ではとても強い恐怖を味わいます。たいたいの患者さんが「死ぬかと思った」というほどの恐怖です。この恐怖をADHDの方が味わうとさらにADHDの問題である先ほどの要素が悪化してしまう場合もあります。

 

それで、発達障害とパニック障害のどちらもひどくなってしまうという場合がありますので放置は厳禁というわけです。

 

また後程、発達障害についてはより詳しく解説しますが、発達障害でも知能そのものに問題があるといわけではなく、どちらかというと周囲との関係がギクシャクしやすい、他はしっかりしているのにひどくうっかりミスが多いなどの問題が起きやすいのが特徴になります。

 

そのため仕事をしている場合、学生であっても上司や先生から怒られることが多かったり、周囲から「あの人とは付き合いにくい」というふうに思われ孤立することで、ストレスを感じやすくなります。

 

参考:パニック障害持ちの人は電車が怖い!パニックにならない対策とは?

 

そして、怒られるということが続く中でパニック発作を起こし、それが定着化してしまうこともあるのです。ですから、もしかすると発達障害かもしれないという要素を自分や周囲に感じたら受診する・受診をすすめることをおすすめします。

 

そもそも発達障害って?

パニック障害と発達障害

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では、発達障害がどのようなものなのかについて解説していきます。

 

発達障害というのは、広い意味では肉体的・精神的な様々な慢性的問題を抱え、学習や仕事・日常生活に影響を与えてしまうものです。身体的に表れるものもありますが、ADHDなどは身体的特徴が表れないので周りの人がもしそのような発達障害を抱えていてもわからないことが多いのです。

 

今回は、パニック障害やうつ病などをよく併発しやすいADHDについてより詳しく解説していきましょう。

 

ADHDは日本語では、「注意欠陥・多動性障害」といいます。言葉通り、特徴として「不注意」「多動性」「衝動性」が挙げられるのですが、以前は子供だけのものだと考えられていましたが、現在では大人でもADHDである可能性があると考えられるようになりました。

 

ADHDでは、うっかり物をなくすのがあまりにひどかったり、大切な約束でも悪気がないのに忘れてしまう。落ち着いてじっと座っていられないので、手足をつい動かしてしまう、つい思ったことを相手の立場を考えずに口にしてしまうなど社会生活に影響が出てしまうような行動がよく見られます。

 

そのため、周りから残念なことにネガティブな反応をされてしまうことも多いのです。簡単にいうと仲間外れにされやすかったり、怒られたりなどが多くなってしまいます。そういうところから、他の精神疾患を併発する可能性も高まります。

 

参考:パニック障害だけど薬をやめる。その為にすべきことや考える事は?

 

パニック障害を抱えることも多いということが知られていますが、パニック発作を恐れることでもともとのADHDの方の状態も悪くなってしまう可能性があるのです。そういうことから、絶対にどちらも治療しないで放っておくということだけは避けなくてはなりません。

 

もしかしたら、と思ったら?

ADHDのチェックリスト(ASRS-v1.1)に基づいて、「もしかしたら?」と思ったときにチェックしたい項目をまとめますので、気になる方は参考にしてくださいね。

 

  • よく詰めが甘くて失敗してしまう
  • 物事を計画的にできない、工程を組み立てられない
  • 約束をすっぽかしてしまう
  • 考えるのに時間がかかる仕事・課題を放棄してしまう
  • 長時間じっと座っていられない
  • 突然スイッチが入ったように活動的になったり、何かをせずにはいられなくなる

 

程度によってADHDか正常範囲かどうかは異なり、ADHDの診断については専門医に診てもらう必要があります。これらを自己チェックまたは周りの人が当てはまらないかチェックして、もしかしたらADHDかもしれないと感じたら医療機関で診察を受けることをおすすめします。

 

パニック障害と発達障害を抱えている場合、どちらかの存在に気が付いていないとますます治すことが困難になりますし、周囲からの反応などでますます辛くなってしまうこともよくあることです。

 

パニック障害で受診している方も、これから受診される方も、もしかしたら発達障害があるかもしれない場合には、そのこともしっかりと相談するようにしましょう。

 

まとめ

パニック障害と発達障害を同時に抱えているというケースは稀なものではありません。

 

発達障害(ADHDなど)の影響で周りからネガティブな反応を受け、怒られたりすることがあまりにも多いという状況からストレスを抱えてしまい、他の精神疾患につながっている場合もあります。

 

ぜひどちらも放置しないで、積極的に医療機関で相談されることをおすすめします。

 

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