統合失調症だとろれつがまわらなくなる？

統合失調症だと、ろれつがまわらなくなる話を聞いたことはありませんか？統合失調症の症状といえば幻覚と幻聴が有名ですが、ろれつがまわらなくなることもあるんでしょうか。

そうなってしまった場合、会話もままなりませんよね。人との会話は社会で生きていくうえで欠かせないものです。今回は統合失調症とろれつの関係について詳しくまとめてみました。

統合失調症でろれつがまわらなくなるのは本当？

統合失調症でろれつがまわらなくなることは本当にあります。インターネット上では患者さんがろれつの悩みを投稿しているのを、たくさん見かけますね。

質問掲示板などで“統合失調症によるろれつ”に絞り込んで検索してみると、なんと結構な件数がヒットします。大手の質問掲示板では80件近くの投稿があるほどなんですよ。それだけ統合失調症でろれつがまわらなくなって悩んでいる人が多いということです。

ちなみに、ろれつがまわらないというのは「上手く発音できないこと」を指します。言い換えると「舌がまわらない」になりますね。

具体的にどんな状態なのかと言いますと、みなさんはお酒を飲んで酔った経験はありませんか？もしくは酔っている人と話をして「なにを言っているかわからない」となった経験はないでしょうか。お酒を飲んで酔ってしまい、なにを言っているかわからない状態を「ろれつがまわらない」と言います。

統合失調症が理由でろれつがまわらなくなった場合も同じような状態になりますね。

統合失調症でろれつがまわらなくなる原因は2つ考えられます。

1つは「認知機能障害」です。統合失調症の患者さんは会話ができなくなる、と言いますよね。突発的な会話や状況に対応できないのも統合失調症のよく知られている症状です。

そうすると話しかけられてもとっさに返事ができないため言葉に詰まってしまいます。なにを話せば良いのかわからなくなったり言葉が出てこなくなったりしても、言葉が詰まりますね。

もう1つは「薬の副作用」。統合失調症を治すためには薬が必要不可欠なのですが、統合失調症の薬には“ろれつがまわらなくなる副作用”が存在するんです。投薬治療を始めてからろれつがまわらなくなった！という人は意外と多いんですよ。

「統合失調症でろれつがまわらない」という悩みを抱える人を見てみると、その原因は「薬」であることがほとんどですね。理由は“副作用で口から喉にかけての筋肉の動きが悪くなるため”。

薬のせいでろれつがまわらない、でも薬を飲まないわけにはいかない…と、まさに八方ふさがりになってしまうんです。

口から喉にかけての動きが悪くなるということは「嚥下困難（えんげこんなん）」の可能性も出てきます。うまく食事ができなくなる可能性もありますから、統合失調症の薬を飲む時には副作用に気をつけて下さい。

他には口が勝手に動いたり、手が震えてきたり、歩き方が小刻みになったりといった副作用もあります。女性の患者さんからは「生理不順になった」という報告もされていますね。

統合失調症の薬を飲んで、その副作用でろれつがまわらなくなったらどうすれば良いのか。まずするべきなのは、かかりつけのお医者さんに相談して症状を細かく説明することです。

統合失調症は薬なしで治すのは難しいと考えられています。それどころか統合失調症の治療に薬は必要不可欠ですからやめるわけにはいきません。

副作用の出方や統合失調症の状態によってお医者さんがどう対処するかが変わってきます。対処の仕方は大きく分けて3つありますね。

副作用が強く出過ぎているため、薬の量を減らすんです。統合失調症が治ったから減らすのではなく副作用が強すぎるから減らすため、不安を感じる人もいらっしゃるでしょう。

統合失調症の薬も1つではありません。もしかすると今飲んでいる薬が体に合わないのかもしれないですよね。そこで別の薬に変えてみるんです。それでもろれつがまわらないなどの副作用が出てきたら、またお医者さんに相談して下さい。

統合失調症の薬と一緒にパーキンソン病の薬を飲むんですね。副作用を別の薬で抑える、と考えるとわかりやすいでしょうか。

統合失調症が回復していれば、もちろん薬をやめることもできます。ですがどの方法をとっても必ずろれつが改善されるとは限りません。なにかあったらすぐお医者さんに相談して下さいね。

統合失調症でろれつがまわらなくなる原因は「薬の副作用」。どんな薬にも副作用はつきものですが、この副作用はちょっとつらいですよね。

統合失調症の薬には副作用が他にもありますので自分に合う薬をお医者さんと一緒に見つけていきましょう。

なお、ろれつがまわらないからといって薬を自分の判断でやめるのは絶対にNGです。お医者さんに相談し、お医者さんの指示を受けて行動するようにしましょう。