統合失調症の対応は難しいことばかりです。あなたは友人が統合失調症を発症し、悩んでいるのでしょう。どういう対応をすれば良いの?と、困ってしまいますよね。
「友人が統合失調症になっても関係を続けていこう!でも、どう対応すれば良いかわからない…」と思っているということは、統合失調症を精神的な病気として受け入れている証拠です。統合失調症への正しい対応の仕方の第一歩として“統合失調症を受け入れる”があります。
つまり第一歩はクリアしている、ということですね。理解しているからこそ正しい対応に悩んでしまうのでしょう。それでは“友人として”統合失調症にどんな対応をすれば良いのかを見ていきます。
統合失調症にはどう対応すれば良い?友人として何ができる?
統合失調症の対応は、友人という立場ならあまり難しいことをしなくて大丈夫です。
統合失調症にもさまざまな症状があります。その中でもよく聞くのが「幻視」や「幻聴」や「妄想」などですね。
友人と一緒にいて「みんなが自分を馬鹿にしている!」「みんなが自分の悪口を言っている!」と言い出したり「これは陰謀だ!家族と医者が一緒になって自分を殺そうとしているんだ!」と言い出したなら“曖昧な返事”するのが良いんです。
ハッキリとした肯定や否定は統合失調症を悪化させてしまいます。
例えばここで「あなたが言っていることは正しい。自分もそう思う」というようなことを言うと、幻視や幻聴を現実のものだと認めることになるんですよ。
反対に「そんなはずはない。ただの妄想だ。あなたはおかしい」と言ってしまうと、今度は否定されたことに傷ついて統合失調症が悪化していきます。さらに友人としての信頼関係を失い「自分を馬鹿にしている、悪口を言っている人間の仲間」だと認識させてしまうので攻撃的な態度を取られるようになるかもしれません。
ですので、「そうなんだ。気のせいなんじゃない?」「そうなんだ。自分には聞こえないけどな」という強い肯定も否定もしない、しかし“気のせいだよ”と教えてあげる曖昧な返事が良いとされているんですね。
統合失調症になるとその日によって言っていること、やっていることが変わってくることもあります。振り回されないようにどっしりと構えているのも、友人としてできる正しい対応のひとつです。
対応が難しいなら友人関係をお休みするのもアリ?
統合失調症への対応が難しかったり、うまくできなかったり、疲れてしまうようなら友人関係をお休みするのも良いでしょう。
正しい対応の仕方をわかっていても、いざ目の前にするとうまくいかないことは珍しくありません。イライラしたり怖くなったり振り回されたり、一番厄介なのが疲れることですね。どっしりと構えていよう!と思っていても、あまり突拍子もない言動や行動をとられるとついていけずに疲れてしまいます。
疲れは「イライラ」の原因になりますし、統合失調症の対応も少しずつ疎かになってくるでしょう。そういう時は友人との距離を置いて、しばらく気持ちを休ませて下さい。良くない状態で関係を続けていても統合失調症は悪化するばかりですし、お互い良いことはありませんよね。
参考:統合失調症の症状で暴れる時はどうすれば良い?対処法は?
友人との距離を置くのは悪いことではないんです。ただ、いきなり無視をしたり拒絶したりするのはNG。距離を置く時は「少しずつ」、がポイントになります。
実際に統合失調症の友人を持った人はどうしてる?
統合失調症への対応で悩んでいる、友人とどう接すれば良いのかわからない…。そうやって悩んでいる人、実は意外と多いんですよ。質問掲示板などではいくつも質問が投稿されているほどです。
では、実際に統合失調症の友人を持った人はどんな対応をしてきたのでしょうか。
- つかず離れずの関係を続けている人
- 耐え切れずに友人関係をやめてしまった人
- 家族や本人の要望で交流を断った人
…と、人によってさまざまですね。統合失調症の症状もいろいろとあるので、友人としての対応の仕方も症状によって変わってきます。
統合失調症の友人と関係を続けていくなら正しい対応をするだけでなく“長く待つ”ことも必要です。統合失調症は治る病気ではありますが、治るまでの期間が長いんですね。仲の良かった友人が統合失調症になってしまったらショックも大きいかと思いますが、関係を続けていきたいと思っているのならまっすぐ向き合っていきましょう。
まとめ
統合失調症への対応に悩んでいるなら、その友人がどういうタイプの統合失調症か知るのも大切ですよ。
人間は突拍子もないことを言われたりされたりすると驚いてしまうもの。あらかじめ知識をつけ「こういう症状もあるんだな」ということがわかっていれば、さほど驚かなくて済みます。
友人が病院へ行っていないようなら、家族の人と連絡を取って病院へ連れて行ってあげて下さいね。統合失調症は薬との付き合いが重要になってくる病気ですから、病院へ行かずに治すのは難しいんです。