統合失調症の人への接し方はとても重要です。もし恋人が統合失調症になってしまったらどう対応すれば良いのでしょうか?
大切なのは“理解をして焦らず接すること”です。
統合失調症は陽性と陰性があり、陽性では幻覚や幻聴が起こります。陰性の場合はうつ病と非常によく似ていて、意欲の低下などといった症状を引き起こすのが特徴です。
発祥すると今までとはまったくの別人になってしまうこともあり得ますのでショックも大きいでしょう。
ですが、諦めてはいけません。
統合失調症は治る病気ですから、接し方を間違えなければ恋人と元の関係に戻れますよ。
統合失調症の人への接し方は?
最初にやるべきことは統合失調症を理解することです。どんな症状が起こるのか、どんな治療をしていくのか。インターネットを使って実際の患者さんの体験談を読んでみるのも良いですね。
それでは統合失調症のタイプについてご説明します。「破瓜型」「緊張型」「妄想型」があり、もっともひどいのが破瓜型だと言われているんです。緊張型と妄想型は予後が良い状態になるのですが、破瓜型は予後が悪く、回復しても人柄が変わったままになってしまうケースが多く見受けられます。
緊張型はそのままの意味で、患者さん本人が常に緊張しているような状態になるんですね。そのためおかしな行動をとったり奇声を上げたりしてしまいます。
妄想型は幻覚や幻聴などの妄想症状が中心となっているタイプです。3つのタイプの中では一番予後が良いと言われていますね。
それから陽性と陰性について。
陽性症状は幻覚や幻聴がひどく、行動的でもあります。統合失調症の患者さんが暴れてどうしようもない…という話を聞いたことはありませんか?そのような患者さんは“陽性”であることがほとんどです。
“陰性症状”は感情と意欲がなくなって自閉的になってしまいます。他の人とのコミュニケーションを取らなくなっていくため、恋人としてはつらく感じることでしょう。
恋人として、どういう対応をすれば良い?
統合失調症がどんなものか、わかっていただけたでしょうか。
接し方は「タイプ」や「陽性・陰性」によって変わってきます。恋人が統合失調症になってしまったら、どのタイプか、陽性か陰性なのかをしっかり把握して下さい。
幻覚、幻聴、妄想などの症状がひどい場合
恋人の統合失調症が陽性で幻覚や幻聴などの症状が出ていたら、否定的なことは言わないようにします。それではここで一例を挙げましょう。「それは大変だ。とてもつらいことだね。でも私(僕)はこう思うよ」恋人が幻覚や幻聴について訴えてきた時の接し方です。
決して幻覚や幻聴について指摘してはいけません。
「そんなものはない」「あなたがおかしい」と言ってしまうと症状が悪化していくので、訴えには同意して優しく受け止めてあげましょう。そのあと、自分が考えていることを柔らかく伝えていくんです。
もし幻聴のことを訴えてきたとしたら「私(僕)には聞こえなかったなあ」といった感じですね。
感情の平板化、意欲の低下、自閉などの症状がひどい場合
いわゆる陰性ですね。やはり批判的・否定的なことを言ってはいけません。
「そんなんじゃダメだよ」「もっとしっかりしないと」はNGワードです。「私(僕)のせいでそうなったの?」「なにがいけなかったの?」も、統合失調症の人には言ってはいけません。恋人という立場なら「一緒に問題を解決していこう」という接し方でいてあげましょう。
他にも統合失調症の恋人にしてあげられることって?
統合失調症の人への接し方がわかりましたね。恋人として他にできることは「食事への気遣い」や「病院への付き添い」です。一人暮らしだったり家族からの協力を得られていなかったりすると、食事や病院が疎かになってしまいます。
統合失調症になるとドーパミンが過剰に分泌されてしまいますから、ドーパミンの生成を促す「肉、牛乳、アーモンド」などの食材を食べさせないようにしましょう。
病院には付き添っていき、話を一緒に聞いたり薬の管理をするのも“恋人としてできること”です。
まとめ
恋人が統合失調症になってしまったという人は少なくありません。接し方がわからず別れることになった人たちもいらっしゃいます。
統合失調症は治る病気ですから、これからも一緒にいたいと思うなら正しい接し方を知って一緒に治療を頑張っていきましょう。ただし統合失調症は回復までに時間がかかる病気ですので焦りは禁物ですよ。
また、患者さん本人の意思を尊重することも大切です。患者さんやご家族から「距離を置いてほしい」「お互いのために別れた方が良い」と切り出されたお話も聞きます。そういう時には患者さんやご家族の言う通りにし、遠くから見守って下さいね。回復すれば恋人との関係をやり直してさらに良い方向へ進むことができるはずです。