自律神経失調症でも過呼吸になるの?そして、その原因にはストレスがある?
過呼吸になったときの対処法と合わせて、原因についてもまとめました。辛い過呼吸の正体を知って改善に役立てましょう。
自律神経失調症でも過呼吸に?
自律神経失調症の症状に悩まされている方の中でも、初めてなるとびっくりしてしまう症状に過呼吸があります。
過呼吸というのは、過換気症候群とも呼ばれています。その症状は、
- 呼吸がうまく出来なくなり、上手に息を吐けなくなる
- めまい
- 冷や汗
- 舌のしびれ・うまく喋れなくなる
- 体のしびれ
などがよく見られる症状です。
しかも過呼吸になってしまうと人間はますます緊張してしまう(怖くなったり・不安になったりすることも含む)ので症状がどんどんひどくなって、体の色々な部分がしびれてしまったりもします。初めてこの状態になると「死んでしまうのではないか」と不安になってしまうこともありますし、家族や親しい人がこの状態になったら驚いてしまいますね。
でも、症状は長くても30分以内におさまることが多く、苦しくなったとしても命に関わることはありません。
そのことを覚えておくだけでも少し不安が軽減されるので、過呼吸の症状と経過について知っておくのが大切です。
自律神経の調子が乱れていると、普段から呼吸が浅く頻繁になっている、つまり過呼吸になりかけているということがよくあります。
そういう人の場合、苦しいと感じるレベルの過呼吸にもなりやすいので注意が必要です。反面、過呼吸は正しい対処法をしっていれば、なりそうなとき・なってしまったときに自分で対処できますし、ある程度予防することもできます。
過呼吸の原因はストレスなの?
過呼吸の直接の原因は、呼吸が浅くなってしまい空気を吸い込む量が増えてしまう→血液の中の二酸化炭素が増えすぎる→息苦しく感じる→さらに呼吸の回数が増えてしまうというものです。
呼吸が浅くなってしまうのには、ストレスや疲労も大きく関係しています。
意識していないことの方が多いかもしれませんが、人間は緊張や不安を感じている時呼吸が浅く・速くなっています。また、睡眠が十分に取れていなかったり、疲れを溜めていても身体的なストレスから同じように深い呼吸ができなくなっている場合があります。
そうなると、過呼吸になりやすい状態になり、一度過呼吸の症状が出てしまうと、何度もちょっとしたことで繰り返しやすくなるのもこの症状の特徴です。
このように過呼吸の原因には、身体的・精神的なストレスが大きく関係していると考えられています。
過呼吸になりそうorなったらどうするの?
呼吸は自律神経がコントロールしている生命維持活動のなかで、自分で唯一コントロールできるものです。
過呼吸になりかけているのに、「落ち着け」というのは難しいかもしれませんが、自分の呼吸を意識してゆっくりするように心がけてください。無意識に呼吸がどんどん早くなっていくのを防ぐ意味があります。深い呼吸ができれば、それ以上症状が悪くなって苦しくなる可能性も低くなります。
また、過呼吸の症状の出ている患者さんにお医者さんもおすすめしている対処法があります。
それは、
口に紙袋をあてて呼吸する
というものです。自分の吐いた息を吸うことで過呼吸の症状は緩和されることが多いので、「いつ過呼吸になってしまうのか分からなくて不安」という場合にはすぐに使えるように紙袋を常備しておくと安心です。
そして、過呼吸の症状が頻繁に起こって困っている場合、抗不安薬を処方されることがよくあります。抗不安薬も過呼吸になるのを抑えてくれる効果がありますが、長期服用するのはおすすめできません。
普段から深い呼吸を意識し、疲れやストレスを感じている時こそ呼吸を意識することが自分でできる過呼吸の予防方法です。
まとめ
自律神経失調症の場合、過呼吸になってしまうことがよくあります。
過呼吸は症状に驚いてしまいますし、不安で苦しいものですが、命にはかかわりません。過呼吸になりそうになったら、自分の呼吸を意識し、なるべくペースをゆっくりにしてください。
それでもなってしまった場合には、紙袋を口に当てて呼吸します。長くても30分以内に症状がおさまることが多いので、そのように対処しましょう。
家族など身近な人には、過呼吸の症状について話しておいた方が安心です。