自律神経失調症で朝が辛いことありませんか?また、突然の動悸に悩まされている人も少なくありません。
その原因についてみていきましょう。解決のヒントになるかもしれません。
自律神経失調症で朝が辛い理由は?
体のいろいろなところに症状の出る自律神経失調症。なかでも患者さんにとって悩みになるのが「周りからわかりにくい症状」。
体のどこかが痛い!などは一般的に理解が得られやすいのですが、「朝起きるのが辛い」とか「朝調子が悪い」などはまだまだ理解が得られないことが多く、余計に悩んでしまう方も少なくありません。よく周囲から「気持ちの問題」などと片付けられてしまうこともあって辛いですよね。
でも、自律神経失調症の場合に朝が辛いというのにはきちんとした理由があります。
それは、この病気の本質である「適切な時に適切な神経がスムーズに働かない」というものです。
本来は、夜寝ていた休息モードから活発に動く活動モードに切り替わらなければいけないのに、それが上手くいかないことで眠気が覚めなかったり、食欲がわかない、フラフラするなどの症状が出てくるわけです。
だから、やる気の問題などではなく本当に体が生活リズムについていっていない状態になってしまっているのですね。
突然の動悸!原因は?
自律神経失調症の場合、「心臓の病気になってしまったのか?」と不安になるほど、突然の動悸に悩まされる人もいます。
動悸が起こってしまうのもやはり、必要以上に交感神経が興奮してしまっていることが原因です。
健康に問題なく過ごしている人でも、感情が高ぶったり、激しい運動をするなどすれば心臓がドキドキしますよね?
自律神経の調子が乱れていると、交感神経が活発に働かなくても大丈夫な場面でも働きすぎてしまうということがよくあります。そうすると、血管もその影響で細くなり、血液が流れにくくなります。
血液が流れにくくなってしまったために、心臓は正常に血液を流そうとして脈が突然速くなったりします。それが動悸です。
心臓に問題があるのでは?と思うほどの動悸が頻繁に起こることも少なくなく、それによってさらに不安な気持ちになってしまう場合もありますね。
基本的に自律神経失調症は「除外診断」といって他の可能性をつぶして判断します。動悸の症状が強い場合、本当に自律神経失調症だけが原因であるとは言い切れない面もあります。
心臓の病気がないかどうかも含めて検査を受けることをおすすめします。
改善する方法はある?
まず、「朝が辛い」ということに対する対策です。
- 朝起きたら光を浴びる
- 夜寝る前30分ぐらいは暗い部屋で過ごす
- 目が覚めたら手足をこすり合わせてみる
- 調子が悪い場合無理に朝ご飯は食べない
調子が悪くても最低限窓は開けましょう。気持ちの問題ではなく、光を浴びて体を目覚めさせる意味があります。また、夜の睡眠の質が朝のだるさや不調につながっていることも少なくありませんので、夜は静かな暗い部屋で休んでくださいね。
そして、自律神経失調症に限らず「朝に弱い」という人におすすめなのが、「手足をこすり合わせる」こと。掌などには神経がたくさん集まっています。そこを刺激して目覚めを促すという方法です。
どうしても調子が悪い場合には、無理して朝食を食べずに水分補給だけするのがおすすめです。吐き気などを催すとさらに朝に対する不安感が増してしまう原因にもなるからです。
動悸に対する対策では、呼吸法がおすすめです。
動悸を感じたらできる限りゆったりした深い呼吸を心がけてみてください。呼吸をコントロールすることで自律神経にもアプローチできます。
できれば日常的に深呼吸をする時間を作るのが理想的です。ライフスタイル的に無理がなければ試してみてください。
まとめ
朝辛いのは、なかなか人に理解されないかもしれません。
しかし、毎日やらなければならないことはたくさんあり、時間も待ってはくれないので余計に辛くなりますね。
夜の睡眠の質、目覚めを良くする工夫などのセルフケアで少しずつ改善していきましょう。動悸がする場合には、意識的に呼吸をゆったりしてみてください。
そして心臓の病気の可能性を除外するためにも、必ず医師に相談しましょう。