自律神経失調症の改善に役立つ方法にウォーキングがあります。どのくらいの時間行うのがベストなのでしょうか?
ウォーキング初心者にもおすすめの始め方をご紹介していきます。
自律神経失調症にウォーキングは効果的?
自律神経失調症の改善に運動が効果的という話はよく聞くかもしれません。でも、特に「これだけやっておけばOK」という運動を挙げるとするならばウォーキングです。
ウォーキングはどうして自律神経の調子を整えるのに役立つのでしょうか。
それは、ウォーキングの運動の強さにあります。
まず、運動が気分の落ち込みなどに効果があるといわれている説について簡単に説明します。脳内のセロトニンという物質が減ってしまったりすると、うつ状態になったりしやすくなりますが、運動することでセロトニンを増やす効果が実証されています。
自律神経失調症では、気分の落ち込みやイライラに悩む方も少なくありませんし、うつ病を併発しているケースもよくあります。だから、セロトニンを運動によって増やしてあげることは改善していくためにとても必要なことといえるでしょう。
では、数ある運動の中でどうしてウォーキングがクローズアップされるのかについてお話ししましょう。まず、呼吸と自律神経には深い関係があります。自分でコントロールすることのできる唯一の自律神経が呼吸なのです。
深い呼吸は副交感神経の働きを活発にしてくれます。ジョギングも同じく有酸素運動なので気分の落ち込みなどに効果はありますが、運動の強度が強いために呼吸がどうしても早く浅い呼吸になりがちです。
早く浅い呼吸は副交感神経の働きを抑えてしまいます。つまりリラックスした状態から遠ざかってしまうということになるのです。副交感神経の働きを高めて、さらに脳内のセロトニンを増やしてくれる運動ということでウォーキングはますます注目されているのですね。
どのくらいの時間行えば良い?
まず、ウォーキングを行う時間帯です。時間は夜、夕ご飯を食べた後くらいがおすすめです。夜はそもそも副交感神経が優位になる時間帯です。そこで深い呼吸を取り入れることでますます副交感神経を活発化させてあげることができます。息が切れない程度のゆっくりのペースで呼吸を意識して行ってみてくださいね。
ウォーキングはどのくらいの時間継続すればいいのでしょうか?ウォーキングする時間は30分から1時間程度が理想です。「長いなぁ、疲れそうだな」と思ってしまったでしょうか?
無理そうならまずは15分とか負担にならない時間から始めてみてください。
運動習慣のない方がいきなり30分歩くというのは、かなりハードルが高いものです。三日坊主になってしまう心配もあります。心理的にはハードルの低い目標を積み重ねていく方が達成感を味わえるという説があります。
つまり、「5分歩けた!」という目標をクリアして、次は10分、その次は15分・・・という風に少しずつステップアップしていくのが心に負担にならずに気持ちよく続けていくコツといえるわけです。
最終的に30分以上歩けるようになればOK。まずは5分からでも構わないので、生活に負担にならないレベルのウォーキングを始めてみましょう。
ウォーキングを行う際の注意点は?
では、はじめてウォーキングを行う方向けに注意点・コツをまとめます。
- 速さは息が切れない程度
- 腕もしっかり動かす
- ゆっくりした呼吸を意識
- 呼吸は吸うより、吐くことを意識
- 負担に感じない時間から始めてみる
- 下り坂でペースを上げすぎない
最後の下り坂でペースを上げすぎない、というのは膝をいためないためのコツです。ウォーキングのような軽い運動でも普段運動していない方の場合、思いのほか足などに負担がかかる場合があります。特に下り坂は膝に負担がかかりやすいので、ゆったり歩くことを平地以上に気を付けてください。
無理なく、ゆっくり、呼吸を意識してウォーキングに取り組んでみませんか?
まとめ
まずは、気軽な散歩という気持ちで夕方~夜にウォーキングをしてみてください。
ウォーキングはセロトニンを増やし、副交感神経の働きも高めてくれます。つまり、自律神経のトラブルに悩む方にとっては最適な運動です。
運動習慣がなくても始めやすい運動ですので、好きな音楽でも聴きながらやってみましょう。