自律神経失調症かもしれないと思ったとき、自分で試してみたい漢方薬や市販薬。
はたして効果はあるのでしょうか?効果やおすすめなど薬についてまとめました。
自律神経失調症に効く漢方とその効果は?
自律神経失調症かもしれない症状が出てきたとき、まずどうしますか?
病院を受診できればそれが一番いいのですが、なかなか時間が取れなくてゆっくり病院に行くことができない。そんな方も多いでしょう。そうなると、まず自分で市販薬や漢方などの効果のありそうな薬を飲むことになります。
副作用が少なく、おだやかな効果といわれている漢方薬。どのようなものが自律神経失調症の症状に効くのでしょうか?
漢方の考え方では、「気・血・水」という要素で健康を捉えていますが、自律神経の異常は「気」の異常という考え方をしています。
つまり、
- 気の不足
- 気の流れの停滞
- 頭に気が集中している
- 気は十分だけれどうまく回っていない
このような気の異常に対処するという考え方です。
気の不足では、
- やる気が出ない
- 食欲が出ない
などの症状が出ます。それに対して使う漢方薬は、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」や「桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」などになります。
気の流れが停滞している時には、
- 不安感
- 不眠
などの症状が出やすくなります。そういう時には、「柴朴湯(さいぼくとう)」を使用することが多いです。
頭に気が集まりすぎてしまっている時の症状としては、
- のぼせ
- イライラ
- めまい
などの症状が出やすくなります。その時によく使われるのは、「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」や「加味逍遥散(かみしょうようさん)」です。
気が十分であるものの、うまく回っていないときには、
- イライラ
- みぞおちが張る感じ
- 眠れない
このような症状が出やすくなります。そういう場合にはよく「柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」が利用されています。
これらは代表的な自律神経のトラブルに効果のある漢方薬ですが、自分で選ぶのは非常に難しいので漢方専門の薬局で症状を話して相談するのが一番です。
参考:自律神経失調症の症状チェック!目にもトラブルが出てくるの?
かかりつけ医を持つのと同じように、かかりつけの薬局を持つことも効率の良い症状の改善のためには必要なことなのです。
市販薬で症状は改善できる?効果は?
漢方について解説してきましたが、いわゆる西洋薬で市販されているものは効果があるのでしょうか?
自律神経失調症に効果がある、といって販売している薬はあまりありません。
その代わりに、不眠やイライラ・緊張などの薬は市販されています。
確かにこれらは、独立した症状には効果があります。しかし、自律神経のトラブルというのは体全体のトラブルです。不眠だけよくなれば、またはイライラさえ治ればすべて解決したという訳ではありませんよね。
病院にかかるまでの間に辛い症状を抑えるために一時的に利用するのはよいのですが、長期にわたって自己判断で飲み続けるのはおすすめできません。
薬は飲み続けることで効果を感じにくくなるものもありますし、つい自己判断で飲む量を増やしてしまうなどということにもなり兼ねないからです。
市販薬を使う場合には、病院へ行くまでのつなぎ程度に考えてみてくださいね。
やはり基本は病院を受診すること?
自律神経の乱れだと思うような症状が出てきたら、やはり基本は病院を受診することです。
病院では、自律神経以外にも体そのものに異常がないかなどを総合的に調べます。自律神経だと思ったら、実は他の病気だったということが考えられるからです。
他の病気を早期に見つけて治療を始めるためにも、自律神経の乱れのような症状を感じたら放置しないようにしましょう。
まとめ
自律神経失調症の症状に効く漢方は、漢方専門の薬局で買うのがおすすめです。症状を細かく話して自分に合った薬を選ぶことができますよ。
そして、長引く不快な症状がある場合はぜひ時間を作って病院を受診してください。
病院で自分がどんな状態なのかを見極めてもらうことで、安心につながり症状が緩和されるタイプの患者さんもいます。
一人で悩まず専門家に相談することが一番の回復への近道ですよ。