体だけでなく心の不調も感じることの多い自律神経失調症。イライラしていると日常生活も仕事もとても辛いですよね。
イライラする時、どんなお薬が有効なのでしょうか?よく処方される薬やイライラ対策についてまとめました。
自律神経失調症で精神的な症状が出る?
自律神経失調症では、体だけでなく心の面にも問題が出てくる場合があります。
例えばどんな症状が出てくるのでしょうか?
代表的なものとしては、
- イライラする
- 気分が落ち込む
- 不安感
- やる気が出ない
- 被害妄想的な考えになる
などの症状があります。精神的な症状がほとんどない人、反対に精神的な症状が強い人など人によって現れ方は様々です。
自律神経失調症は、しばしば他の心の病気と併発していることがあります。
ストレスやショックな出来事→心の病気(または一時的に心のバランスを崩している場合)→緊張状態が続き交感神経が優位になる
そして、身体的な症状が出たり、それを心配したり気にすることでますます心の状態が悪化するという図式も良くあることです。
イライラと体の不調があるから自律神経失調症、というよりは、陰に心の病気や不調があり、それが原因となって自律神経の働きが乱れて様々な不調が起きているといったほうがわかりやすいかもしれません。
自律神経失調症とイライラなどの精神症状は切り離せませんが、その陰に他の心の問題が潜んでいるという可能性は排除しないで考えてくださいね。
一方、「イライラする要因が見当たらない」という方もいるかもしれません。
しかし、自分の心の動きを抑圧してしまう考え方の癖がある場合には自分で無意識にストレスを押し殺しているので自覚がないという場合もあります。病院で心理療法などを受けたり、カウンセリングするなかでそのようなストレスを受け止める方法なども身に着けることができます。
自律神経失調症でイライラの症状が強い場合、ぜひ心の問題も視野に入れて病院選びをすることをおすすめします。
イライラする時のお薬は?
自律神経失調症でイライラの症状がひどい場合には、よく抗不安薬が使われます。
抗不安薬というのは精神安定剤ともいわれていて、イライラや不安感を抑え、筋肉の緊張をゆるめる作用があるお薬のことです。
自律神経失調症の場合、様々な症状を気にすることで不安感が増してますます辛くなっているということもあります。それをお薬の力で一時的に抑えるということで治療にお薬を使うことも多いのです。
まずは、弱めのお薬から様子を見ることが多く、リーゼやメイラックスなどがよく使われるお薬です。また、副作用のことを考えて漢方薬を使うこともあります。
抗不安薬は長期にわたって常用することは、あまりおすすめされていないお薬です。薬物療法と並行して、ストレスに対処する方法、考え方のくせの修正などをしていくことでお薬を減らす方向性での治療が最近の主流になってきています。
イライラに自分で対処するには?
イライラは自分で意識的に気持ちを切り替えることである程度対処可能です。
- 意識して深呼吸
- 水を1杯飲む
- ストレスに感じていることを紙に書く
「イライラしたらこれをする」とイライラが募っていない状態の時に決めておくと、実際にイライラして辛い時に役立ちます。
上記は一例ですが、イライラに悩んでいる人が実際に行っていることの多い方法で簡単に気持ちを切り替える助けになりますのでお試しくださいね。
まとめ
自律神経失調症では、精神的な症状が出ることもあり、実はそれが精神的な病から来ている場合も考えられます。
その対処法としては、一時的に抗不安薬などのお薬を使うことが多いのですが、長期的に見ると「考え方の修正」や「自分をコントロールする方法を身に着ける」などが必要になってきます。
病院では、薬物治療とあわせて上記のような治療も行っていきます。自分でできる「気持ちを切り替える方法」と合わせてイライラに対処していきましょう。