周りの人は普通なのに自律神経失調症の場合、自分だけ暑い・寒いと感じてしまうことも。
どうしてそうなってしまうのか?すぐできる対策はないのか?など快適に過ごすヒントをお届けします。
自律神経失調症でいつも暑いと感じる?
自律神経失調症の症状のなかでもよくあるのが、「暑くないはずなのに自分だけ暑い」・「体や顔がほてる」というような症状。
実際に暑い時期だけでなく、寒い時期に起こることもあり実際の外気温とはあまり関係なく起こります。
しかし、会社や公共施設などは季節に応じた気温に冷暖房で調節されているので不快に感じてしまい困ることもありますよね。どうして、自分だけ体がほてったり、暑いと感じてしまうのでしょうか?
これは、交感神経が常に働きすぎてしまっていることが原因だと考えられています。
自律神経失調症の症状について解説するとよく「交感神経の働きすぎ」という表現が出てくるので、「交感神経が働くことが悪いこと」のように感じてしまうかもしれませんが、本当はそんなことはありません。
交感神経も副交感神経も適切なタイミングで適切な程度に働くことで体のバランスを保つ大切な働きをしています。話を元に戻しますが、交感神経が働きすぎていると脳・心臓や肺などの太い血管のある部分にたくさん血液が流れ込みます。
それによって頭などに血液が集まりすぎて、その部分だけ暑く感じてしまうことがあります。そうやって顔が熱くなったり、のぼせるように感じたりするのです。
反面、手足の血流が悪くなって頭は暑いのに手足は冷たいという状態になることもあります。
反対に寒いと感じる人も?
先ほど、気温が高いわけではないのに暑く感じてしまう場合についてみてきましたが、冷えについても同じようなメカニズムです。
交感神経が常に働きすぎていると、血流は脳や心臓・肺などに集まりがちです。
でも、全身の血流が良くなったというのとは実は違います。末端が冷えてしまっているので寒いと感じる場合があります。また、全身の血行が悪くなっている場合もあります。自律神経失調症が原因で低血圧になっている場合などがその例です。
他には代謝が落ちているために、熱を体の中で作る量が減っているというケースもあります。
自律神経失調症で胃腸の調子が悪くなったり、気分がすぐれないなどの体調不良で熱のもとになる食事を満足にとれなかったり、全体的な活動量が減って熱を作る筋肉の量が減っているという場合です。
これらの理由で末端または全身が寒いと感じるのですね。
どうしたら改善されるの?
どちらの不調にも共通して言えるのは、交感神経が働きすぎているということ。
これらは精神的なストレスを和らげつつ、ゆったりした呼吸を意識的に行うなどして自律神経のコントロールをすることが必要です。病院に通っている場合は、自律訓練法などを指導してもらうのも有効です。
そして、末端の冷えや全身の冷えなどを予防するためには、食べ物で体を冷やしすぎないように注意します。ほてりを感じている場合にも、冷たい飲み物ばかり飲むのは避けましょう。
旬の野菜には、その季節に合わせて熱を逃がしたり・体を温める働きがあります。食事に取り入れるのがおすすめです。
さらに、筋肉を減らさないように軽い運動を生活に取り入れると良いですね。大きい筋肉を鍛えると効率的に熱を作れるので、太もも・おなかなどの筋肉を鍛えられるスクワットや腹筋が手軽でおすすめの運動です。
まとめ
のぼせ、冷えのぼせ、冷えも実は同じような原因が根底にあることがお分かりいただけたでしょうか?
交感神経が常に働きすぎている状態からバランスの取れた状態にするための生活の改善や呼吸法などのリラクゼーションが解決に効果的です。
また、つらい冷えに悩む場合には食欲不振や活動量の低下を治していくことが大切です。日頃から数分でもいいので体を動かす習慣をつけてみてくださいね。
有酸素運動と組み合わせれば、自律神経そのものにもよい影響を与えられて一石二鳥ですよ。