パニック障害で悪夢を見ることが多くて辛い!そんな時どうすればよいのかについて考えます。
そもそもパニック障害と悪夢は関係があるのでしょうか?そんな疑問にもお答えします。
快適な睡眠は生活の質や治療にとても大切なこと。悪夢に悩んでいて寝るのが怖い、という方に読んでいただきたい情報をまとめました。
パニック障害で悪夢を見る人は多い?
パニック障害と悪夢を見るというのには一見関係がなさそうに見えますが、多くの人が悩んでいる症状です。
どちらかというとパニック障害と直接関係がない場合もありますが、睡眠が浅くなったり、不眠気味になっているということが大きく関わっているという風に考えられます。
また、人によっては薬の副作用で悪夢を見やすくなるという症状も報告されています。ただし、これは誰でもそうだという訳ではありませんし、薬が必ずしも悪ということではありませんので誤解しないように気を付けたいですね。
また薬についてひとつ補足しておくと、パニック障害でもよく使うことのあるSSRIという種類の抗うつ剤は自己判断で飲むのを減らしたり、やめたりすると離脱症状といって心身の不調が出る場合もあります。
薬は必要なものですし、怖がりすぎることはありませんが、自己判断でやめたり、減らしたりということのないように気を付けたいものです。
さて、悪夢を見ることに話を戻しましょう。
悪夢に限らずに夢をよく見るということは眠りが浅い状態になっている、ということが考えられます。また、眠りにつく寸前に考えていたことと夢が関連することもあるといわれているのです。
パニック障害になると、常に不安と戦っているという精神状態になるということも少なくありません。そうすると、眠りが浅くなったり、眠りにつくまで不安な気持ちのまま考え事をしてしまうということも起きてくるでしょう。
そういった原因で眠りが浅くなって、悪夢を見るということが起きると考えられます。
すぐにできそうな対処法は?
眠るたびに悪夢を見る、というのではゆっくり休めずにとても辛いですね。少しでも悪夢を見なくなるように、今日からでもできる対処法を考えていきましょう。
まず、前提として処方されているお薬がある場合正しく飲んでいるでしょうか?お薬の飲む頻度や量などが指示通りになっているかどうか、今一度確認してみてくださいね。
医師も患者さんからの相談がなければ、処方したとおりに飲んでいるものだという認識になります。もし、指示通りに飲みたくない理由があったり、飲むことに不安があったりすればそれも隠さずに相談してみましょう。
お薬を指示通りに飲んでいるのに、夜中に悪夢を見るという場合は次のようなポイントに気を付けてみましょう。
- 寝る前は考え事はいったんオフにして、楽しそうなことを考える
- 寝る直前に食事・お酒は飲食しない
- ホットミルクを飲む(コーヒーが入っているコーヒー牛乳はNG)
- 体を温める
- 眠くなってから眠るようにする(その時間があまりにも遅い場合には医師に相談を)
体が冷えていると、寝つきが悪くなり悪いことも考えてしまいがちです。体が冷えがちな場合には、シャワーで済まさずにお風呂に浸かり、できればお布団も湯たんぽなどで温めておくと、自然な眠気が起きやすいのでお試しくださいね。
毎日悪夢を見る、と思って寝ることが怖くなってしまっている場合、「昨日悪夢を見たのは偶然だ」と思うようにしましょう。必ず見るものではない、と思うことで不安感を少しでも軽くすることができるからです。
参考:パニック障害の初期症状は何?セルフチェックの方法はあるの?
最初はそう思えなくても、繰り返し自分に言い聞かせて、自分を安心させていきましょう。
夢を見る理由、精神状態との関係は?
最後に人間が夢を見る理由についてご説明します。
実はまだ人間が夢を見る理由や夢を見ることでどんなメリットがあるのかということははっきりとは分かっていません。
よく言われているのが、
- 現実と睡眠を切り離すことで体と心を休ませている
- 記憶を整理している
- ストレスを解消している
- 欲求不満を解消している
- まだ起こっていない出来事に対処する練習をしている
- 自分でも分からない無意識の部分が表れている
などの理由です。
そして、精神状態とも大きく関係していると考えられています。例えば、しょっちゅう長い悪夢を繰り返し見るという場合です。
これは心の傷になっているような出来事がベースになっている可能性があります。パニック障害の患者さんでも、はじめてのパニック発作の引き金となったショックなどが心の傷となることがありますね。それと関係しているという可能性もあるでしょう。
いずれにせよ、悪夢を見ることが頻繁に起こるという場合には内容も含めて医師に相談するのが安心です。
まとめ
パニック障害の患者さんで悪夢を見ることが悩み、という人はかなり多いのです。
理由としては、睡眠が浅くなってしまっていることや心の傷などがベースにあることが考えられます。また、薬との相性が良くない場合に悪夢という副作用を経験する人もいます。
悪夢を見ることを怖がるとさらに寝つきが悪くなったり、余計に悪夢をみやすくなることもあります。ぜひ、「偶然見た」という風に考えてください。
そして、病院にかかっている場合には「悪夢を繰り返し見て辛い」ということを早めに相談してみましょう。