パニック障害の症状や発作、とても辛いですね。症状が重いと行動が制限されてしまったりと、なるべく早く克服していきたいと思うでしょう。
そんな症状・発作を抑えるために日常生活の中でできる習慣はあるのでしょうか?
今回は、今日からでもできる簡単な生活習慣の改善を5つのポイントにしてお伝えしていきます。
パニック障害の症状で辛いのは?
パニック障害の症状は大きく分けると、
- パニック発作
- 予期不安
- 広場恐怖
この3つです。そしてどの症状にも違ったつらさがあります。
まず、発作ですがこれは体験した人なら「できれば二度と経験したくない」と思うような恐怖があります。息が苦しくなったり、予期せずに脈が激しくなったりと、体がおかしくなってしまったかのような気持ちになるからです。
そして、このパニック発作を経験しているうちに出てくるのが予期不安です。普通に生活をしていても「また発作が来たら嫌だ」とか「発作になったらどうしよう」といった不安感が常にあったり、頻繁に発作のことを考えて不安になってしまう状態ですね。
パニック障害に限らず、不安なことや気がかりなことがあると、毎日のやらなければならないことも効率よく進みませんし、今まで楽しめたことも楽しめなくなってしまったりしませんか?しかも、強い予期不安があるとますます発作が起きやすくなるという悪循環もあるのです。
パニック障害の症状が重くなってくると広場恐怖という状態になることがよくあります。発作を恐れるあまりに、大勢の人がいるところや公共交通機関、前に発作が起こった場所などを避けるようになってしまうのです。
この状態になると、普通の生活を送ることが難しくなることもあります。出かける必要があってもどうにかそれを避けようとしてしまったり、大切な用事でもキャンセルしなくてはならなくなったりととても仕事や学校の面・プライベートでも支障が出てきます。
参考:パニック障害と嘔吐恐怖症や下痢にはどうすれば克服できる?
パニック障害の症状は大きく分けてこの3つですが、それぞれに違ったつらさがあります。では、これを少しでも抑えるためには基本的な治療に加えて自分で日常的に何ができるのでしょうか。
抑えるためにできること5選!
では、覚えやすく5つのポイントに絞ってお伝えしていきます。
- 必要なら他人に頼る
パニック障害に限らず精神疾患になってしまったとき、つい「自分は甘えているかもしれない」と必要以上に自分に厳しくしてしまう患者さんがよくいらっしゃいます。
目に見えない病気ですから、ついそういう風に考えてしまうのは仕方ないかもしれません。でも、どうしても不安で身近な人にそばについていてほしいときは遠慮しないようにしましょう。
不安が強くなると余計に発作が起きやすくなることがあります。そうなると最初にちょっと頼りたい気持ちになった時よりもさらに周りの助けが必要な状態になることも。ですから、早い段階で不安な時は身近な人のサポートを受けるようにしましょう。
- カフェイン・お酒・たばこはやめておく
この3つは発作との関係性が指摘されているものです。やめるにこしたことはありません。
自分で「発作が起きにくい生活をしている」と自信が持てるようにしてみましょう。どれもやめられないという場合は、そのことも医師に相談するとよいでしょう。自分で気が付かないうちに依存してしまっているかもしれないという怖さがあるからです。
この3つはとりあえず摂取しないに越したことはないと思っておいてくださいね。
- できれば毎日日光に当たる
長い時間でなくて構わないので、毎日窓を開けて日光に当たるようにしましょう。日光に当たることは、生活のリズムを体のレベルから整えるのにもよいですし、不安を抑えてくれるセロトニンを程よく増やしてくれます。
外に出る機会が減ってしまっている人も窓を開けて換気するついでに、少しの時間でも太陽の光に当たってみるのがおすすめです。
- ネットとは適度な距離を持つ
不安な時こそ、ネットであれこれ調べてしまいがちです。それは悪いことではないのですが、ネットにはリアルと同じように良い人ばかりではありません。人を攻撃してストレス解消をしているようなタイプの人もいます。
ネットで相談したりすると、そういう「荒らし」が出てきて余計に気持ちがザワザワする場合もあります。また、ネットで他の病気の症状について調べすぎて余計に不安になってしまうかもしれません。
医師からの情報を頼りにする、くらいのスタンスでネットは自分が見たい楽しいサイトなどを眺める程度にしておくのがおすすめです。
- 苦手なことはゆっくり挑戦
つい自分で早く克服してしまおうと思って、苦手なことに早すぎる段階でチャレンジしようとすることがよくあります。
その治そうとする気持ちは素晴らしいのですが、長期的に見るとあまりよくありません。失敗する可能性が高く、失敗してしまったことによって余計に不安が強くなったり、外に出られなくなってしまったりなどのデメリットが大きいからです。
苦手になってしまったことに挑戦したい気持ちになったことは素晴らしいことです。そういう気持ちになったら、そのことを主治医に相談して挑戦してOKか確認しましょう。
以上がパニック障害の症状をに向き合っていき・抑えるために大切な5つのポイントです。パニック障害は適切に治療していけば、元通りに元気になることのできる病気ですから、少しずつ日常から生活を改善していきましょう。
まとめ
パニック障害の症状を抑えるために毎日気を付けることを紹介していきました。
今日からでもできそうだと感じましたか?
もしかするとすぐに目ざましい効果が出ないかもしれません。でも、昨日より調子が悪いけど数か月前と比べたら良いかもしれない・・そんな風に行ったりきたりしながら治っていくのがこの病気です。
急いで治そうとしないのがポイントです。できることを毎日誠実にやっていくことで、少しずつ良くなっていくはずですよ。