自律神経失調症の治療はどのように進んでいくのでしょうか?よく使われることのあるソラナックスはどんな症状に有効?
など自律神経失調症の治療方法がよくわからないという方に向けて情報をまとめました。
自律神経失調症の治療ではどんなことをする?
これから自分がどんな治療を受けて症状を改善していくのか?ということはかなり患者さんにとっては気になる問題です。
自律神経失調症の治療方針にはどのようなものがあるのでしょうか?代表的なものを挙げていきます。
- 生活習慣の見直し
- 自律訓練法
- 理学療法
- 身体をリラックスさせる療法
- 薬物療法
自律神経は、生活リズムの乱れでも調子を崩してしまうことがあります。昼働いて、夜眠るというサイクルに合わせて人間の交感神経と副交感神経もうまく切り替わっているのが健康な状態だからです。そのため、生活習慣を見直すことで自律神経を本来あるべき状態に戻してあげるという考え方です。
また、体をリラックスさせたり、ストレス解消も効果的なので、理学療法や音楽療法などを利用することもあります。自分でアロマを生活に取り入れたりすることで心身をリラックスさせるという方法もあります。
また、自律訓練法という言葉を初めて聞いたという方もいるでしょう。
これは、ドイツの精神科医が考えた方法で歴史は1932年にまでさかのぼります。詳しいやり方は説明しませんが、行う場合は専門家の指導を受けていることが必要になります。かえって調子を崩してしまうことがあるからです。
ざっくりと説明すると、「心を空っぽにして、体をリラックスさせ、体の部位を意識して自己暗示をかける」という感じです。自己暗示といっても怪しいものではなく、「体が快適になっている」という種類のものなので安心してくださいね。
さて、薬物療法ですが、病院に行くと自律神経失調症の症状がある場合かなりの確率で行われる治療法です。自律神経失調症では、体に不快な症状がある場合もありますし、精神症状が出てくる場合もありますので、それらを薬でおさえようということです。
現実的には、生活改善や自律訓練法などの他の治療法と併用する場合が多いですね。あくまでもお薬は症状を抑えて生活をしやすくしたり、治すためのサポートという感じになります。
ソラナックスはどんな症状に有効?
では、よく自律神経失調症の場合に使われるソラナックスというお薬について詳しくみていきましょう。
ソラナックスは抗不安薬に分類されるお薬です。自律神経失調症の他にも、うつ病や不安障害などの治療にも有効です。
自律神経失調症の場合、不安やイライラなどの精神症状に悩む患者さんも少なくありません。そのためよくソラナックスが利用されるのです。
- 不安をやわらげる
- 筋肉の緊張をほぐす
- けいれんを抑える
- 催眠作用
このような作用があります。つまり、自律神経失調症によくある不安感・筋肉の緊張による体の痛み・ふるえ・不眠などに総合的に効果があるといえそうですね。
ソラナックスは抗不安薬の中では、副作用も出にくくバランスの取れたお薬です。そのため、最初に処方されることが多く、これで様子を見て薬を強めたり、弱めたりなどの調節を行う場合が多いといえます。
しかし、誰にでもぴったりと合うお薬というものはなかなかありません。
もしソラナックスを処方されて合わないと感じたり、不快な症状を感じた場合にはすぐに病院に連絡して指示をあおいでくださいね。
薬を使わないで治す方法はある?
自律神経失調症は、自律神経の乱れが治れば治ります。
つまり、理論的には薬なしで治すということも考えられるという訳です。
しかし、薬にもメリットはあります。不快な症状を抑えてくれることで通常通りの社会生活を送りやすくなるという点です。無理して薬なしで治そうとしたばかりに、かえって外にも出られなくなったり、回復が遅れるということのほうが心配です。
医師の指示にしたがっての服用なら、薬を飲むメリットのほうが大きいと考えてもいいでしょう。
まとめ
自律神経失調症の治療では、生活習慣の改善とともに薬物療法がよく用いられます。
なかでもバランスの取れた効果ということでソラナックスという抗不安薬はかなりメジャーな存在です。
抗不安薬ということで抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、症状を抑えることでかなり生活がしやすくなり、それが根本的な改善にもつながります。
薬のことでわからないことはそのままにせずに、かかりつけ医や薬剤師に相談して不安を解消してくださいね。